2007年01月24日

赤字続きのルモンド日本の明日の姿か

今は閉鎖されたメルマブログ「新聞批評」で、フランスのメディア事情について書きました。

「赤字続きのルモンド」(2005年03月19日)

フランスの日刊紙の実売部数が、95年(それ以前は不明)から03年まで、毎年じりじり下がっている。

これは日本の明日の姿だろうか。

国を代表する高級紙ルモンドの実売部数は全国紙であるにもかかわらず、わずか33万768部、日刊紙で4位、全国紙で1位というから、いかに全国紙が読まれていないか。

ちなみに1位は西部の地域紙ウエストフランスが76万2208部、2位がスポーツ紙のレキャップの35万5135部・・

高級紙は一部インテリの読み物という性格が強く、読者層の裾野が狭いため、一般大衆に浸透していない。

紙面内容にスポーツ、グルメ、テレビ番組などの娯楽が少ないのだろうか。

また販売拠点が少ないことも指摘され、日本の新聞販売所のように全国展開すれば、全国に届けられると思うが・・

そのルモンドは04年までに4年連続の赤字。

いい紙面内容であっても売れなければ、いずれルモンドは消える。

いくら立派なジャーナリズムであっても、大衆の支持が得られなければ、それは続かない。

3ヶ月前に創刊60周年を祝ったというが、祝うほど浮かれた気分にはなれないだろう。

先の見通しは暗いのだから。

ルモンドは6500万ユーロ、91億円の増資で、フランスとスペインの大手メディア企業を外部から初の大株主を迎えるという。

その外部はスペインのプリサ社、主力商品のエルパイス紙は左派よりの論調が似ており、というより、フランコ政権下でフランスに逃れた知識人がスペインのルモンドとして立ち上げたのだから、気骨が違う新聞、紙面つくりにも支障がなさそう。

だが経営には口をはさんで摩擦が起きるかも。

また、もう一つの外部はフランスのラガルデール、娯楽雑誌、ラジオ局を持つ強力メディアのほか、欧州最大の航空軍需メーカーEADSの大株主、紙面への介入はないのか危惧される。

それはライバルの右派全国紙、フィガロ(5位)を買収し、昨年オーナーになった軍需産業のセルジュ・ダッソー氏が、日本のナベツネさんのような人なのだろうか、よく口をはさむから。

ルモンドはドゴールが英タイムズを模して創刊された由緒正しい新聞。

黒字化には紙面内容よりも流通インフラなどの基盤整備かもしれない。
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posted by 新聞批評 at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 仏・メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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